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【第十二課 アーチャー】 「薔薇に棘あり」  薔薇(ばら:Rose)、棘(とげ:thorn)

先日、今度の作文のために朝日新聞の健康トピックを読んでいた時、「白いバラの香りに美白成分? カネボウが確認」という記事をついでに読むことにした。読んでも、特に面白い点はほとんどないと思ったのが、後でその記事がなんとなく気になってきた。
記事によると、フェア・ビアンカという白いバラが、肌の黒ずみの原因となるメラニン色素の生成を妨げる成分を、日常の生化学反応で造るそうだ。発見したカネボウ化粧品の駒木亮一主席研究員は、「このバラが真っ白になるメカニズムと関係している可能性がある」といい、詳しい分析を進めている。
確かに、研究を進めるといい点があることに、誰でも同意するかもしれないが、この頃の「年をとらないでいられたら、いいなあ」という考え方は、どことなく危ないと思うのだ。
4週間まえのことなのだけれど、父親が心臓発作で入院した。父親は、46歳だが、一般的な中年の男性より、健康は絶対に良くない。見た目には元気そうでも、実は健康ではないこともあるのだ。要するに、どんなに若そうな様子に見えても、健康はそれに表れているとはとてもいえない。
ところで、若いうちの美しさを守るのは、バラの香りではなく、健康管理だろう。どのような高い化粧水を買っても、ぬったあとで、栄養のない食べ物を食べ、ぼんやりとテレビを見ていては、効果はなくなる。つまり、ローションが肌に染み込む前に、脂肪のいっぱいある食べ物の油気が体の中からにじみ出てくるのだ。
最近は、自己管理精神の衰えが、アメリカだけでなく、先進国全体の特徴になりつつあるようだ。しかも、肥満、心臓病などのような兆候に徐々に陥ると同時に、最善の治療である自己管理精神よりも、かえってそのような兆候を起こす原因となるような態度を続けてしまう人も多い。原因は、過食、怠惰な生活である。
フェア・ビアンカのような「楽して美しく」といったことを探してはだめだとは思わないけれど、その結果に気をつけたほうがいいのではないだろうか。未来には、その自己管理精神がよみがえってこなかったら、この頃のアメリカ人のように、絶え間なく食いしん坊でいるという病気を直すバラはないのだから。

ソース1:http://www.asahi.com/health/news/TKY200703140040.html
ソース2:http://www.mindfully.org/Sustainability/Americans-Consume-24percent.htm
by JPNS302-1 | 2007-03-30 05:09
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